「宮崎大祐監督による映像演技ワークショップ １０月」

【下記をテーマに演技のレッスンを行います】

＜宮崎大祐監督より＞
　「うまい演技」とは何だろうか。
　基本的には脚本や演出などによって与えられた情報を読みとき、シーンやカットの中でそれを違和感なく体現できている状態のことをいうのだろう。
　わたしはこの「うまい演技」に到達することは誰にとっても不可能なことではないと思っている。他の世の営みと同様に、ただただ訓練を重ね、技術を磨き、経験を積めば到達不可能な目標ではない。
　では、うまいだけでなく「残る演技」とは何だろうか。それは「うまい演技」に＋αがある演技と数式上は言いかえられる。つまり、脚本や演出などによって与えられた情報を読みとき、シーンやカットの中でそれを違和感なく体現しつつ、＋αを表現できている状態というわけだ。
　しかし幾ら数式上は簡単に展開できても、一向に到達できそうにないのがこの＋αの部分である。そしてわれわれが映画や演技なるものにつかの間の人生を捧げ、身を堕するのも、一度目撃してしまったこの＋αの訪れを再び目撃したいがためともいえるだろう。
　今回のワークショップでは参加者のみなさんと、まずは「うまい演技」に到達するための技術や思考について検討・実践してみた上で、「残る演技」のための＋αにも挑戦できたらと思っております。

　※演題は諸般の事情により変更の場合がございます。ご了承ください。